活動報告8
<2008年度 第8回都図研研究局会>
3月13日(金)杉並区立方南小学校にて
方南小学区の商店街には子どもたちの描いた絵による旗が数百メートルに渡って飾られていました。(クリックで拡大) 新生 岡田研究局が誕生して早一年、今年度最後の研究局会が行われました。今年度の反省と来年度の方向性を話し合いました。反省の中で、局長からまず『自分が局長になって、当面の課題は「研究局が何をやっているのか、もっと外に発信していかなければいけない」ということだった。副局長の大畑先生と話し合いをもって、今年度の柱を2つ決めた。まずひとつめとして、「都図研HPでの題材集の発信。」これは、局員がつくりだした題材を子どもの姿を通してまとめ、週2回更新で発信すること。もう一つは「理事会での発表スタイルの工夫」。実践発表が中心というこれまでの姿
勢はそのままに、作品だけでなく写真やビデオを介して説明。その実践で子どもたちに培いたい力、その具体的な様子を伝えながら発表しようということ。この二つでした。これらはやっと形となり進んできています。その他にも、公開授業、大会授業、夏季鑑賞研修、60周年授業、局内授業など、多くのことを新しい局員が多数加わって始まったこの一年間でやり遂げてきた感があります。
「子どもの夢中へとつづく道」をテーマに、自分の学校の子どもたちを常に意識し、実践そして還元することを中心に据えて行ってきた研究であったと思います。その中で、若い方が力をつけていくのがよく分かりました。』という話がありました。
その後、局員ひとりひとりから今年度の研究について話をしていきました。それぞれに、刺激を受けながらよりよい授業をと共に研究してきた成果、校内・外部へと発信することに努力したことを振り返るとともに、まだ未消化な部分や課題を出し合い、今後につなげようと来年度への展望をもちました。
そして、研究局の組織として分担してきた様々な役割分担の精査、見直しを行いました。これにより、来年度がスムーズにスタートできることでしょう。
最後に、公的な「平成20年度都図研活動報告書」には収まりきらなかった、この一年間書きためた指導案や記録などを手刷り印刷して持ち寄り、冊子としてまとめました。その膨大な量に、局員一同、驚くと同時に貴重な宝として、今後の研究に役立てていこうという意思をもちました。
来年度、当面の計画も出されました。その膨大な内容に臆することなく研究局は進んでいくことでしょう。
(新宿区立愛日小学校 柴田祐佳)
活動報告7
<2008年度 第7回都図研研究局会>
2月27日(金)新宿区立愛日小学校にて
いよいよ今年度の研究局の研究もまとめの時期となりました。この日会場となった愛日小学校の図工室には、天井から壁まで至るところに様々な活動の軌跡がみられ、子どもの息づかいが感じられる暖かい雰囲気の中、行われました。
まずは、恒例の児童作品持ちより研究を行い、メンバーそれぞれの最近の実践を発表、意見を交換し合いました。各校の実態や子どもの個性に合わせたバラエティー豊かな実践が繰広げられ、ホームページにアップされている実践や、担任の先生との関わり方を工夫したもの、都図研大会での研究授業をアレンジした作品など、一年間の総まとめらしい局員の個性の際立った内容でした。
その後、この日のメインイベント、新宿区立花園小学校の横内先生による「アドバンス?スタンダード!都図研研究局、その先進と基準」と題された講演を頂きました。横内先生はこれまでも都図研の歴史を集約、研究する第一人者としていろいろな場でお話を頂いていますが、今回は特に研究局に焦点を当てた内容を考えてきて下さいました。
歴代の研究局の研究テーマや活動内容を振り返りながら、その背後にある事象や研究局の全体像に触れつつ、研究局が立ち上がる以前の図工美術教育の流れにも関連付けたお話でした。経験の浅い若いメンバーが多い今年の研究局にとって、未知の都図研の歴史や流れを知るのと同時に、私たちが研究する意味、その在り方などを改めて考えさせられる場となりました。それらを踏まえた上で、岡田局長率いる今の研究局が抱える課題や目指す方向性も投げかけて下さいました。非常に貴重で熱く濃い内容で、参加した局員のそれぞれの内側には、来年度の研究に向けて新たな意思が生まれたことと思います。
活動報告6
<2008年度 第6回都図研研究局会>
1月13日(火)目黒区駒場小学校にて (参加16名)
2009年に入って早速の研究会は、目黒区立駒場小学校の金子大介先生の授業でした。題材名は『てぶくろんといっしょ』。3年生の授業で、手に着けた手袋を自分なりの「てぶくろん」につくり変えながら、“手”のもつ形の面白さを味わい、形をもとにした発想を楽しむというものでした。とても軽やかでしなやかな雰囲気の中で、子どもたちと金子先生の掛け合いも絶妙でした。子どもたちが金子先生のつくり出す世界にどんどん引き込まれていく様子がみられました。金子先生のつくったてぶくろん「しげるくん」が手袋を配ると、子どもたちはさっそく手にはめ、指をくねくねと動かして、机の上を動き回ります。金子先生は形に集中できるように最初に手渡す材料に白のものだけを選んでいました。はじめは目をつけました。その後も子どもたちはどんどんつくっていきます。でも「てぶくろん」なのは手にはめている時だけです。はずしている時は「寝ている」「皮」だと言っている様子はこの題材の大事な部分だったのではないかと思われました。授業の終わりには「連れてかえりたい」という子どもたちが多く、自分のつくったものに対して強い思いをもつことができたのではないかと思いました。
協議会では、特に金子先生がこだわられた「形」という部分について話し合いになりました。手の「形」ではなく、「動き」が大事なのではないか、という意見が出ました。「形」の連続が「動き」であり、動かしながら考えているのではないか、子どもとって一緒なのではないかなど意見が交わされました。また、材料を出していくタイミングについて考えていくことも大切だ、などの話もありました。
また、この授業は柴田先生と一緒につくられた題材で、同じ題材を金子先生、柴田先生のお二人がそれぞれ授業をおこないました。今回を踏まえて、60周年授業でも柴田先生が授業なさるということで、そちらも大変興味深く楽しみです。
その後、西多摩大会について各授業者が研究授業での思いを話していただきました。さらに、この授業をもう一度やるとしたら「ここをこうしてみたい」というもの話し、次の授業にいかしていけるようにと深め合いました。
題材集については担当者のほうから次回の題材集についての話、報告書については締め切りや細かい確認を行いました。都図研60周年記念授業について前日準備の仕事確認、レセプションについてなど、話がありました。その他来年度に向けての新メンバーなどの話もありました。2009年の新しい年の始まりふさわしい充実した局会となりました。
こどもたちはてぶくろんを使って色々なあそびを開発していました。
先生役の子が黒板を作って、生徒役の子に授業をしている様子です。
思い切り空を飛ぶ翼竜や、木にとまる虫達、いろいろな遊具の上を行列で歩く動物、
ベンチの上に集まって青空教室など、短い時間の中でしたがみな思い思いのやりかたで遊んでいました。
最後は校庭に出て遊びました。
「壁」の向こう側にあるもの
教諭 金子 大介(目黒区立駒場小学校)
“それ”を人は「手」と呼ぶ。人差指と中指を開く。人は“それ”をなんと呼ぶだろう。「ピース」かもしれないし「チョキ」かもしれないしあるいは「ふたつ」かもしれない。だが今日、三年生のAは“それ”を「クワガタ王」と呼んだ。“それ”はAによって一度名を失い、意味は解体され、つながりを失くしてバラバラになった情報は、Aの経験と結びつきながら再び意味を構成し、新たな名を得て木に還ったのだ。名を失った“それ”は、つながりをなくした無数の情報の塊だ。目の前に横たわる無限の謎を無限のままに五感で受け取る。“ありのまま”に見るとはそういうことだ。そこには教科書には載っていない活きた情報がある。自分の手で掴んだ自分だけの情報だ。情報によって世界は変わる。そこに創造が生まれる。決して容易ではない。概念は「壁」だ。いつしか壁の中から見える景色が世界のすべてだと思い込む。見ているようで見ていない。題材はその「壁」に風穴をあけるきっかけだ。ここではそれが「白い手袋」だったということだ。
活動報告5
<2008年度 第5回都図研研究局会>
9月11日(木)品川区・平塚小にて
2学期最初の研究局会は、品川区立平塚小学校の宮内愛先生の研究授業でした。宮内先生らしい明るい雰囲気の図工室で、隅々に素敵なお宝がそっと置かれていました。こんな魅力的な図工室で、楽しくて個性的な宮内先生と図工をしている子ども達の環境がうらやましく感じました。
題材名は『wonderの入り口』、6年生の授業です。指導案には、子ども心を揺さぶったり、ざわつかせたりする「きっかけ」を大事になさっていて、そこから子どもがまさぐっていく様子を捉えたいと記されていました。子どもたちは既に2時間制作に取り組んでいて、糊付きスチレンボードに様々な材料が貼り付けてありました。
導入でぐいぐいと子ども達をワンダーの世界に引き込む宮内先生のトークに、参加している私たちも夢中になってしまいました。そのあとの子どもたちの様子は、6年生らしくじっくりと自分の作品をみつめ、考え、材料や道具を選び、表現の方法も考え、試し、展開し…と、それぞれ主体的に進めていました。
彼らは、宮内先生が初任の時の1年生。6年間の付き合いになるそうで、授業中の先生と一人一人のやりとりが、あうんの呼吸でしっくりと交わされていました。先生もその子の様子をみて、話しかけたり見守ったりなさっていました。
協議会では品川区の図工部のみなさんも参加して下さいました。宮内先生の題材のねらいやそこから自分なりに世界を展開していってしまう子どもの様子、また参加者がみとった子どもの姿や、宮内先生の導入のポイントについての質問などを通して、研究を深めることができました。
その後、12月の都図研大会へ向けて授業者の紀要原稿やこれまでの経過の報告や、夏の美術館との連携鑑賞研修会のアンケート等からみえた成果と課題について、また今後の予定などが話し合われました。次回の研究局会は、局長岡田先生の公開研究授業です。ねんどを使った授業だそうです。どのような子ども達の夢中な姿をみることができるか、いまから楽しみです。
活動報告4
<2008年度 第4回都図研研究局会>
8月8日(金)杉並区・方南小にて
夏休み中の研究局会が、新築校舎の方南小にて行われました。ガラス張りで、大きな空が望める気持ちのいい図工室です。真夏日の暑い中、美術館との連携鑑賞研修会、都図研60周年記念式典での研究授業、都図研西多摩大会の研究授業についての話し合いがもたれました。研究授業はどちらもまだしばらく先の予定ですが、着々と話し合いが進められ、プランも具体的になってきました。
活動報告3
<2008年度 第3回都図研研究局会>
6月5日(木)千代田区・お茶の水小にて(参加21名)
今年度の研究局会はなるべくいろいろな地域を目にし、いろいろな先生の図工室にお邪魔しようと、毎回違うところで集まっています。今回のお茶の水小学校は、都会のど真ん中。広々として片づけられた図工室に、山田先生の真面目さが伝わりました。
今回も定例の持ち寄り研究を通して、それぞれの先生方の実践を見合い子どもと夢中について考えました。指導者によって、またその学校の子どもによって、表現も授業のねらいも違ってきます。この児童作品研究がこれからの研究局の方向性の基になることでしょう。
また、昨年度、東京都教育研究生として研究をまとめられた柴田祐佳先生(新宿・愛日小)の「児童自ら『感じる』『考える』『見付ける』造形的な創造活動の指導の工夫」の発表と、長野県との研究発表会での加藤貴子先生(江戸川・清新第三小)の「てんらんかいレポート」の発表がありました。異なる視点と立場からの2つの研究・実践発表を通して、日々の実践にもとづいた研究、かつ教育の場での理論的な研究の重要性を感じました。
さらに、この日は3代目研究局長の柴崎裕先生が参加して下さりました。無限大の子どもたち展でも展示されていた6年生の活動「水のカタチ」のお話を、スライドと共に伺いました。驚いたことに、授業の時間ではなく、休み時間や放課後にうまれた子どもたちの造形活動であるそうです。子どもの姿に常に寄り添う柴崎先生の温かさと包容力がありました。
都図研大会での研究授業グループも決まり、少しずつ動き始ります。夏休み恒例になった美術館との連携鑑賞研究会の計画も具体的になりました。あっと言う間の1学期、研究局はさらにヒートアップしていきます。
活動報告2
<2008年度 第2回都図研研究局会>
5月8日(木)国立・国立第七小にて(参加19名)
第2回目の研究局会は、国立第七小学校の黒澤償先生の研究授業から始まりました。前回急に授業が決定し、かつGW明けすぐにもかかわらず、子どもたちの生き生きとした大変魅力的な授業が展開しました。
題材名は『外にでた鳥さん』、3年生の活動です。それまでに工作した「やさしい鳥さん」をそばに置きながら、それぞれの想像する鳥さんの居場所を絵に描きます。前時、鳥さんと校庭でお散歩に出た時間も、子どもたちの思いが広がることにつながったようです。たっぷりとした絵の具にローラーや刷毛なども使って、一枚の紙では描ききれない子は紙をはり足しながら、思い思いに描いていました。黒澤先生の柔らかく温かい雰囲気がそのまま授業の中や子どもたちの活動に流れていました。
黒澤先生の願いは、主体的に「どんどん」描いて欲しいということでした。それぞれが鳥さんの世界に夢中になって描いている様子からも、「どんどん」描いていることが伝わりました。「どんどん」というキーワードについても、後に話が膨らみました。
授業について皆で研究した後に、研究テーマについて提案がありました。「夢中へとつながる道」です。研究局メンバー内では「夢中」をキーワードに、すでにメーリングリスト等で意見交換が行われています。
その後は、定例の児童作品研究を行いました。実に盛り沢山の一日となりました。
活動報告1
<2008年度 第1回都図研研究局会>
4月10日(木)新宿・愛日小にて(参加22名)
打ち合わせの様子 新年度が始まり、新しい研究局の発足です。研究局長の岡田京子先生を中心に、様々な地区から計23名が集まり、新たなメンバー構成となりました。
1年間の計画や、研究の方針などについて、細やかな打ち合わせがおこなわれました。研究授業や研究局会の設け方も綿密に計画され、充実した研究を目指してスタートしました。




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